dream of SD
□時間差バレンタイン
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2月14日。
バレンタインデー。
花道は毎年この時期になるとソワソワする。
そして毎年、誰からも貰えずに落ち込み、暴れるのだ。
「今年は大丈夫だろ」
洋平はそう言って花道の肩を叩いた。
「今年は香ちゃんがいるもんな」
香は花道の隣の席になった子で、なんとなくいい感じなのだ。
花道は完全香に惚れているし、香も好意を持っているように見える。
洋平は、俺の勘は当たるんだよと言って笑った。
花道も完全にそのつもりになっていて、今から浮かれている。
「これで貰えなかったらどうなるかね…」
大楠は花道に聞こえないように呟いた。