dream of H×H

□出会いと別れ
3ページ/6ページ


私の一番古い記憶。


「コウ、こっちだよ」

と優しく私を呼ぶ声。

太陽にキラキラと反射する金色の髪。

そして。

差しのべられた、小さな、暖かい手。








「ママ?」

朝起きると、ママは新聞を真剣に読んでいた。

私に気がつくと、慌てて新聞を閉じて、何でもないと言いながら朝食の準備を始めた。


後でママが読んでいた新聞を見ると。



『クルタ族の血、途絶える』

突然襲われたクルタ族。
遺体は眼球を全て持ち去られていた。
生き残りは不明。

絶望的と。



そう書かれた記事を読み、ママに「これひどいねー」なんて言った。


まだ他人事だった。


ママが私にコンタクトを渡すまでは。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ