×マリク

□大好きです。
1ページ/1ページ


演劇イベントの後の話です。キス有り(









ソフィ
「…楽しかったねパスカル」


パスカル
「うんうん!ソフィのナレーションもすっごぉーく上手かったよぉ!」



マリク
「ああ。得にヒューバートの演技は後になるにつれ、白熱していったな。」


ヒューバート
「あ、アレはその…!ストラタの軍人として恥ずかしくないようにですね…」



パスカル
「へー?プロ意識ってやつぅ?」


ソフィ
「シェリアのお姫様もすごくかわいかったよ。」


シェリア
「………」

ソフィ
「シェリア…?」


シェリア
「えっ!?…な、なにかしら?」


ソフィ
「アスベル…シェリアがなんか変だよ?」


アスベル
「………」


ソフィ
「アスベル?アスベルも変」



マリク
「ふっ…」




アスベル
「…………。」




―――――――



アスベル
「教官。」


マリク
「ん?なんだアスベル」



アスベル
「教官ですよね?」



マリク
「?意味が分からんが…」



アスベル
「演技の時に…俺のことを押したの、教官ですよね?」



マリク
「何のことだか分からんな」


アスベル
「とぼけないで下さい…!」


マリク
「そう熱くなるなアスベル。いいじゃないか、少し後押ししただけに過ぎん」


アスベル
「……ですよ……」



マリク
「アスベ…」


アスベル
「…余計なお世話ですよ!」


マリク
「……?」



アスベル
「あんなっ…あんな事誰も望んでなんかいない!!」



マリク
「…望んでないって、お前はシェリ…んっ」





すべて言い終える前にアスベルの唇がマリクの唇に覆いかぶさる。



マリクは突然の事に少し混乱した様子で目を大きく見開かせたが、アスベルは夢中に唇を重ねる。



マリク
「んっ…ふ…!」



噛み付くような、キス―
それは段々と激しさを増していく。



マリクは息苦しくなり、空気を求めて口を開く。
そこに容赦なくアスベルの舌が割って入る。



静まり返った舞台裏にはちゅ、ちゅ、という水音しか聞こえない。



マリクはなんとか彼を引き離すと、肩を揺らして荒い呼吸をした。




マリク
「ア…スベ…」


アスベル
「教官がいいんです。」


アスベルは真っ直ぐとマリクを見つめた。


マリク
「…!?な、なに…」


アスベル
「俺は…」



マリク
「…………」


アスベル
「…俺は…教官の事が…!」


マリクの指がアスベルの唇にそっと触れた。



アスベル
「教か…」



マリク
「 好きだ。 」



アスベル
「…………え…」



マリク
「二度も恥ずかしい言葉を言わせるんじゃない…。俺は…お前が好きだ、と言っているんだ。」



アスベル
「…ぷっ…!」


マリク
「な…?!」


アスベル
「ははははっ…!!」




マリク
「人が真剣に言った言葉で笑うとは何事だお前っ…!?」




アスベル
「はははっ!だって、40代のおじさん…しかも男性が男相手に照れてるから…っ」



マリク
「そんな“おじさん”を好きになってるお前が言うか?」




アスベル
「すいませんってば、だから拗ねないで下さいよ教官。」


マリク
「拗ねてなどいない。」



アスベル
「教官、」











 ―大好きです。







――――――――――





アスベル
「…………///



マリク
「………///




ソフィ
「シェリア…アスベルも教官もなんか変だよ…?」




シェリア
「あ、アスベルはともかく教官はわからないわ…///




ソフィ
「なんで…?どうしてアスベルは分かるの?シェリア?ねぇなんで?」


シェリア
「…し、知らないわよっ///




ソフィ
「…………?」






  アスベルも
  教官も
  シェリアも…



  変なの。







おわれ




.

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ