→素直
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圭ちゃんは拓海を待ってる
俺じゃなくて拓海が目を醒ますのを待ってるんだ
どのくらい眠っていたのだろう。
いきなり意識が途切れて、頬の衝撃で目を覚ませば拓が負けたと言う。
俺の疑問に答えてくれた。
1年くらいは眠っていたよ
その間俺は圭ちゃんと恋人同士になったんだ
まだ彼にはライバル心があるみたいだった。
抱き締めて、キスしてくれて、エッチもしてくれた
もう何を言われても動じない。
圭助のことは分かっている。
きっと全てのことを受け入れようとしていたんだ。
無反応な俺に拓は眉を寄せた。
・・・怒ってよ
拓海が怒ってくれなかったら納得いかない
怒る理由が見つからない。
拓は俺の頭に乱暴に手を置いた。
髪に指を通して優しく撫でる。
知ってた?
俺ね、拓海の双子の弟なんだよ
双子の弟?
双子の弟として拓海の中から生まれた
ずっと俺は拓海と圭ちゃんと一緒だった
姿はなくても一緒にいるのが好きだった
拓はさみしそうに微笑む。