■第二篇

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でもこの話し合いを乗り切らないと・・・

浮かぶ顔は1つ。

俺は拳を握り締めて覚悟を決めた。

誰が一緒になってもいいように心の準備をしておかなくては。

決戦は今日の6時間目。
その時間にグループを決めることになっている。

クラスメイト達が盛り上がる教室に空の弁当箱を持って帰った。

女子はすでに幾つかのグループが出来ているから、多分そのままなのだろう。

男子は基本みんなと触れ合っているので予想が出来ない動きをする。

絶対仲間に入れて貰うんだ。



6時間目。

俺は珍しくきちんと椅子に座っていた。

野沢が教卓の上で頬杖をつきながら人数確認をしていた。

すでに教室の中は騒がしく、女子はアイコンタクトなんかしている。

野沢が顔を上げる。

「じゃぁ男子4人のグループが5つに、女子4人のグループが4つね」

その言葉に男子が一斉に席を移動し出す。
俺だけ遅れて口を開けたままになった。

「偶数かぁ・・・先生も仲間外れを作らないようにしたわけね」
「でも奇数だと割れるから偶数で丁度いいよな」
「ってか偶数でしか割れないだろ、俺達のクラスは」

雑談から入る男子チーム。

すでに女子は黒板に自分の名前を書きに行っていた。

ただ1人、動いていないのは俺だけ。

席を移動して話し合いをするという状況は予想をしていなかった。

予想外の出来事にどうしていいのか分からずに取り敢えず辺りを見渡す。

みんなまだ旅行は先なのに楽しそうだ。

小学校の時も、中学校の時も、みんなこんな嬉しそうな表情をしていたのかな。
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