─接触1

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朔馬。

好き。

大好き。

だから―

セックスしよう?



目を覚ます。

白い天井が視界に広がっていた。
所々に茶色いシミが見える。

シミを繋げば星座の形になるだろうかと目を動かして線を繋げてみた。

ふと視界に入り込んできたのは黄色い頭であった。

驚いてそっちを見る。

「朔馬・・・!」

目が合うなり俺に抱きついてきたのは潤であった。

何故こいつがここに。
それよりもここは何処だ。

目だけを動かして辺りを見る。

病院か。

診察台の上に寝かされていたらしい。

「よかったぁ・・・びっくりさせるなよ・・・」

潤は俺の額を撫でて微笑んだ。

幻のように思えた。

だって俺はこいつに八つ当たりをしてしまって、嫌な思いをさせてしまった。

これまでのことを考えればとっくに見放されてもいいはずなのに。

起き上がると後頭部に鋭い痛みが走った。

「って・・・」

押さえると布の感触。
頭に包帯が巻かれているらしい。

「昨日のこと覚えてる?」
「・・・昨日?」

思い出したくもない。
だがはっきりと覚えている。
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