STAR DRIVFR 輝きのタクト ”Φ(ファイ・神)のシルシを持つ者”
□V 『出会い』
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ここは日本列島の南の方にある南十字島
その島の浜辺にある少年がやって来るのを知らない二人の男女
その二人は夜の浜辺を歩いている
「・・・いい風だ、今年も春が来たんだな…」
夜の海風でオレンジ色の髪を靡かせている少女。
名前はアゲマキ・ワコ
そして、青色の髪をした少年がワコに付き添い夜空を見上げていた。
「あぁ・・・。そして空は一面の銀河だな」
少年の名はシンドウ・スガタ
スガタが空を見ていたので、ワコもまた空を見上げた。
「あっ!流れ星!」
空を見ると、ワコの言う通り流れ星が駆けた。
スガタは流れ星を見て微笑んだ。
「何を願った?ワコなら東京に行っても上手く行くよ。」
「何でそんな意地悪言うの…楽しい?」
ワコは空を見るのを止め、不機嫌そうな顔でスガタを見つめる。
「僕ならワコを…」
スガタはそんなワコを見て何を思ったのか、そう呟き真剣な表情でワコを見つめ返した。
「止めて!!」
そう呟きワコは咄嗟にスガタの手を握った。
「スガタ君、何を言っているのか分かっているの!」
そう言ったがスガタの表情は変わらない。
「約束して!スガタ君は絶対に……!?」
ワコはそこで話すのを止め、今とは反対向きに振り返った。
スガタは疑問を抱きワコを見つめた。
「知らない男の子の匂い…でも、なんか懐かしい匂い…」
ワコは繋いでいた手を離し、匂いのする浜辺の向こうに駆け寄った。
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