めいんそのさん カゲプロ
□嫉妬=愛情?
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イライラ
「シンタロー君これ食べるー?」
「お、うまそうだな。くれんのか?」
イライラ
「うん。コンビニの新作スイーツだよ(^^)
シンタロー君こういうの好きでしょ?」
「なんで知ってんだ?好きだけど。」
イライラ
「そりゃシンタロー君の事だし。あ、クリームついてるよ。」
「え、どこ」
「ここ」ペロッ
「ふひぁっ!なにすんだよ!」
「あはははは。かーわい(笑)」
もうなんなんすか、コイツ。
さっきから(俺の)シンタローさんにべたべたべたべた(ry
今日はシンタローさんがアジトに遊びに来ている。そして運のいいことに、俺は今日一日バイトが休みだ。
それなのに、(一応)恋人(だと思う)なのに、カノとばっかり話してて。
俺にはちっとも構ってくれない。
カノはシンタローさんを狙っている。シンタローさんが俺と付き合っていることも、知っている。
それで俺とシンタローさんをあまり近づけないようにしているのだ。
しかもシンタローさんはカノの好意にも、企みにも気づいていない。
鈍感にもほどがある。
そんなことを考えていたら、いつの間にか俺はかなり険しい顔をしていたらしい。シンタローさんが心配そうな顔をして、こっちへやってきた。
俺の座っている隣にぽすっと腰かけ、若干うつむき気味だった俺の顔を覗き込む。
「……セト?」
「なんすか。」
「…なんか怒ってる?」
「別に怒ってないすよ。」
怒っては、いない。
「でもなんか怖い顔してるぞ…?」
「そんなことないっす。」
「そうか…?」
「はい。」
分かっているのだ。
シンタローさんは何も悪くないと。
自分が勝手にイラついているだけなのだと。
「シンタローくーん。ちょっと来てくんなーい?」
ああでもやっぱり、
「なんだー?あ、セトごめん後でな。」
イライラ、する。