めいんそのに セカロマ
□素直になれる魔法☆
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始まりは木佐の一言だった。
木「ねぇ、みんな聞いて〜。俺、変な眼鏡拾っちった。」
「「「「は?」」」」
その発言がまず変だ。
美「え〜どんな眼鏡?」
最初に返したのは美濃だった。既に楽しそうだ。
因みに木佐が持っているのはどこにでもありそうな黒いフレームの眼鏡。少し高野が持っている眼鏡に似ている。
木「んとね〜……羽鳥、ちょっとかけてみて。」
羽「何故俺が。」
木「羽鳥が一番面白そうだから。」
羽「だからといって…」
美「羽鳥がかけると面白い眼鏡か〜ww」
羽「冷静に分析するな。」
木「いいじゃんいいじゃん、かけるぶんには。減るもんじゃないんだしぃ〜」
美「木佐もこう言ってるし。ね?」
羽「………………」
羽鳥が助けてくれと言わんばかりの目で高野と小野寺を見ているが、どうしようもない。
木佐はともかく、美濃がノっているのだ。
エメ編影の魔王には逆らうべきではない。
さすがの小野寺もそれだけは理解しているのか、気まずそうに目をそらしている。
そんな完全傍観姿勢の二人をみた羽鳥は小さくため息をついた。どうやら諦めたようだ。
羽「…………わかった。」
木「そうこなくっちゃ♪」
そうして、羽鳥は木佐から眼鏡を受け取って、かけた。
一瞬の沈黙と緊張が場を支配する。8つの目はみな羽鳥を凝視している。何が起こるかわかっているはずの木佐でさえ、固唾をのんで見守っている。
木「…………羽鳥?」
静寂に耐えられなかった木佐が羽鳥に声をかける。
羽「体の異常はないっすね〜」
「「「!??」」」