ヤンキーROCK(夢小説)
□親って何?
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「おはよ由依」
「おはよう里亜夏」
由依と学校の屋上であった
「今日はサボりなんやね」
「うん、だいたいいつもだけどね」
「せやな」
「由依は?」
「…」
「由依?」
「お父さんがなDVしてたんや、その事を録画したビデオをみせられた」
「DV…」
なんで、いきなりそんなのみせたんだ?
「そのせいでお母さん出ていってしまってん私なお父さんの事ホンマに信じとったんにお父さんのせいでお母さんが……」
由依のマスクをはずすと痛々しい傷、痣
「これ、お父さんが?」
「…」
由依は無言のままうなずいた
「お父さん、今どこにいる?」
「多分、家や」
「つれていってくれないか?」
「なにするん?」
「由依には悪いけど、ぶっ飛ばす」
里亜夏の目付きが変わった
階段を降りていくと珠理奈にあった
「どこいくのー?」
「由依の家」
「は?」
「え、ちょっとなにするき?」
玲奈が聞いてきた
「由依の父ちゃんをぶっ飛ばす」
「なにいってんのよ!」
「里亜夏、暇だから一緒に行っていい?」
「勝手にしろ」
「えー!珠理奈まで、じゃあ私も行くー」
「仕事は?」
「もう授業ないから大丈夫」
「そっかー」
普通はダメだろう
駐車場──
「うしろ乗って!」
「玲奈ちゃんもね」
二人はバイクにエンジンをかけた
ブルゥウウウン
「バイクの免許持ってたんだ」
「アメリカにいるときにね」
「私もー」
珠理奈が便乗してきた
「つかまって」
二台のバイクは走り出した
私は両親がいない
実の母親は生きているが行方不明
父親は癌で死んだ
唯一、血のつがった姉がいるけれど
麻里子さんと姉ちゃんと私で家族ごっこをしているようなものだ
私の母親は私と姉ちゃんと親父を捨てていった
それは父親が原因に違いないだろう
それから私は親父を軽蔑するようになった
だから、なんか少しだけど由依の気持ちがちょっと分かる
「由依、わたしが由依を守るよ…」
「里亜夏…」
私は誰も守ってくれなかったから
由依は私とが守る
私達に親はいらない
必要ないんだ
親って何?