ヤンキーROCK(夢小説)
□誕生日
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駅前──
「渡辺さん、おかえり」
「あ、ただいま今日はたすかったでホンマにありがとう」
「生徒の生活をより良いものにするんが生徒会やからな」
「プライベートまで?」
「そやで、それと…誕生日は絶対に祝わんとアカンから」
「え?どういう事?」
時刻は8時を回り、人通りが少い
彩はふーっと一息つきベンチに座った
「私な中三のときめっちゃ荒れててな、学校でも有名やったんや毎晩夜遊びしてて大切な事を忘れてたんや、私には一人妹が居ってな親は事故で死んだやから、二人暮らしやってん誕生日は絶対に帰ってくるって約束しててん、なのに私は友達と遊びに行ってん」
「生徒会長…」
「妹から電話来てたんやけど無視してあそんどった、そしたらな帰り道に友美とあってん友美は幼馴染みやねん、だから妹の誕生日って言うことしっとって私の事怒った一発殴られた、そんときに目覚めたんや友美と一緒にケーキ買って家に帰ろうとした時、向かいの道に妹がいたんや知らない人と一緒にな妹は笑顔やったそのまま男と一緒に踏み切りのなかに飛び込んだ、一瞬やった目の前で妹は見知らぬ男と死んだ自殺した」
彩の頬を一筋の雫が流れた
「私は、妹を殺した」
「殺してへん!」
「渡辺さん?」
「確かに生徒会長がやったことはいけないことやけど妹さんを殺してへん!」
「でも、私があん時誕生日を祝ってれば…」
「だとしたら私やて、同じや!
弟に嫉妬して誕生日ほったらかそうとした」
美優紀の頬にも一筋の雫が流れる
「私な生徒会長みたいな友達とか仲間とかおらんねん」
「でもいつも一緒にいる子は?」
「偽りの友達や誰も私の事なんとも思ってへん今日やて優紀の誕生日って皆知ってて私を誘ったんやで?私な多分いじめられとる」
「渡辺さん」
「けど、私他に友達おらんから」
「私、こんなに面と向かって妹の事話したのはあんたを信用してるからやで」
「生徒会長」
「あんたは、もう私らの仲間や」
「仲間…」
チャリン
「これはking rocksである証一人二つもっててなその片方は自分のもう片方は大切な人へ渡すんや」
彩が美優紀の首へネックレスをかける
「これ、そんな簡単にあげて良いもんなんか?」
「大丈夫やで」
「皆欲しがってるんやで」
「へーそうなんか、皆私らの事怖がってんのかと思った」
「逆や、皆イケメンやろ?せやから女子はお近づきになりたくて頑張ってるんやで?」
「私らそんななんや」
「私なんかで良いんか?」
「渡辺さんじゃないと嫌やねん」
彩が携帯の時計をみる
「そろそろ帰るか」
「せやな」