ヤンキーROCK(夢小説)

□親って何?
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───




「里亜夏、今日は何食べたい?」



「んとねー…カレーライス!」



優しい笑顔で微笑む女性



窓から入ってくる風とともにつたわってくる甘い香り




私はこの笑顔と香りが好きだった




姉ちゃんも大好きだった




会いたい






会いたいよ














母ちゃん──











ピピピピッピピピピッ





ガチャ





「…夢か」



目覚まし時計を止めて身支度をする




リビングに行くと麻里子さんがいた





「おはよう」


「おはようございます…」




姉ちゃんはもう会社へ行ったようだ



いつも通りのかわりのない朝



「はい、どうぞ」


「ありがとうございます」


麻里子さんの手料理は凄く美味しい



母ちゃんの味とにている




けど、麻里子さんの事を母親として認められない



凄くよくしてくれるけど



私は母ちゃんを忘れられないから




「ごちそうさまでした」


「今日はみなみちゃん、早く帰ってくるみたいだから」



「あ、そうなんすね」



姉ちゃんは親父が死んだ後会社をついだ




さいしょは、姉ちゃん私と同じで授業受けてないから相当な馬鹿だから全然うまくいかなくて大変だった



それをフォローしてくれたのは麻里子さんだった




麻里子さんは、私が中学生の時に親父が再婚した



もともとは、ギャバ嬢のNo.1だったらしい



東大卒でめちゃくちゃ頭いい



なのに何でギャバ嬢やってたんだろう?




親父とは相当な年の差だ



なぜ、結婚を?



式はあげてないし



麻里子さんの家族にもあったことない




私と姉ちゃんは親父と麻里子さんの関係を知らない



ただの愛人だったのかもしれないし



財産目当てかもしれないし




親父と愛し合っていたのかもさえ知らない





何も知らないんだ……













「いってきます」



「いってらっしゃい」




いつも通りに進んでいく日常が変わっていっている事に気がつきはしなかった
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