ヤンキーROCK(夢小説)

□誕生日
1ページ/4ページ

「彩お姉ちゃん、あれ乗りたい!」




「あれか?乗ろうや♪」






「彩、あいついつにも増して熱心だな」




「ああ、多分妹とてらしあわせてるんだろう」




「優子あいつ大丈夫かな?」





「大丈夫だろう」






佐江と優子は、メリーゴーランドではしゃぐ彩と優紀を見ていた






「優ちゃーん」




「佐江ちゃーん」






「「あ」」






二人はソフトクリームを買ってきた








ジェットコースター前──






「ともちーんみんなあれ乗るってどうする?」





「ふーん、私らは、あれでいんじゃない?」





ケイタイをいじりながらてきとうに指差した











「え!いきなり?」







「は?…いや、違うし!」






たまたま指差したのが、観覧車だった







「みんな最後に乗るって言ってたよ?」






「マジ?…じゃあ、あれは?」





「おもしろそう!いこいこ」







案外、のってきた智美にあんしんした









ジェットコースター列──





「玲奈ちゃん、仕事大丈夫だったの?」





「うん、柏木先生と小嶋先生のお力を借りてね」






「良かった、玲奈ちゃん大好き♪」






「私もだよ♪」








ん?






ちょっと待てよ






「二人はいつから?…その付き合ってらっしゃるのですか?」







「え?知らなかったの?この前玲奈ちゃんに助けて貰った時に告白したんだ」





「何か、すげぇーな」






「で?、二人はまだ付き合わないの?」






「「え?!」」






「松井先生、なにいってるんすか?!」





「ほんまですよ!?」





「あ、違った?」






「松井先生〜」






松井先生は、どうして今聞いたのだ






場が悪すぎるよ






「別に玲奈でも良いよ」





「うーん、じゃあ玲奈で」




「私は、玲奈さんで」






「よろしくね?king rocksさん」





玲奈の首に着いてるネックレスが見えた






珠理奈やるな







由依は私の事どう思ってるのかな?






「ん?何?」





「あ、何でもないよ」






「うーん?…」









「あ、順番きたよ」








ジェットコースターかー





小さい頃は敦姉とみなみと珠理奈と乗ったなー







敦姉か…







「シートベルト着けんと危ないで?」






「あ、ありがとう」






由依がシートベルトを着けてくれた






『それでは、いってらっしゃーい!』





ジェットコースターが進み始めた






「これって、どこで写真撮られるんだっけ?」





「最後のところじゃない?」






出来上がった写真は──





「おい、珠理奈なにほっぺにキスしてんだよ」





「別にいいじゃん!里亜夏だって由依にだきついてるし!」






「いや、これは///」






「昔っからそうだよな、昔ジェットコースターに乗った時も敦姉に抱き付いてみな姉が嫉妬してた」






「う、うるせぇ///次行くぞ」




「意外と甘えん坊なところあるからよろしくね」






「え?」





「あいつが私達以外に心から信頼してんの由依だけだからさ」





「私…だけ」







──





「俺は、お前の事を信頼してるからな」




「お父さん、二人で頑張ろうな?」





「おう」







信頼…








「由依てめぇ、どこに行ってた?」





「え?友達の家やけど…」




「嘘や、どうせ俺を捨てて彼氏と遊ぼうってか?」





「ちゃう、彼氏なんておらへんし」





「俺、お前に絶望した」




「え?」






お父さんは、私にあるビデオを見せてきた






内容は、今でも覚えてる





思い出したくないほど酷い






お母さんが、お父さんに暴力をふられている映像



いわゆるDV





「これ、ビデオ撮っといて後から見ようと思うてな」




「それじゃあお母さんは」





「ああ、お前を捨てて違う男の所へ行ったんや」





「私を…」





その日から何もかも信じられなくなった




クラスでも友達が居なくて





授業もめんどくさくて





とりあえず、おくじょうへ行ったら




先客がいて






高校生になってから初めて友達が出来た





今の私は前の私とどれだけかわったんかな?







──



「由依?」




「ん?」




「珠理奈達もう一回乗りに行ったよ」



「また?」





「珠理奈、意外と子供だからな」




近くにあったベンチに腰かけた




「あ、お化け屋敷行こうよ」





「え!」





「由依、お化け屋敷弱いの?」





「弱いって言うか、すきちゃうし」




「私ね、実はジェットコースター弱いんだ〜」





「だから、さっき…」





「小さい頃からなんだよね」




「意外やね」





「でも、唯一お化け屋敷が得意で珠理奈とか姉貴とか無理矢理連れていってたんだ」




「へー」





そう話ながら入口へ来てしまい





入る事に…






「やっぱり、いやや」






真っ暗で何も見えない






「大丈夫だよ」






「里亜夏どこ?」






「由依ここにいるよ」






そう言って私の手を繋いだ





「これで、少しは落ち着くよ」






「あ、ありがとう」






「由依?」





「ん?何?」






「───「きゃーっ」






お化けと同時にだったから聞こえんかった




「何?」




「いや、何でもないよ」






なんやったんやろ?






ってか長くない?





広すぎやろ






そして、怪しげな場所へ





「いやや!ぜったい何かある!」





「大丈夫だよー」




だって怖いもん





「うーん…由依おいで」





「ん?」






「これでよし」





「おかしいやろ」







今の状況は私が抱っこされている






恥ずかしい






「顔伏せておけば?」






「うん」







私は、肩に顔を伏せて目を閉じた






「うらましや〜」




そこを、難なく素通り





「怖ないん?」







「うん、何か昔からお化けとか怖くないんだ」






「へんなの」






「は〜?」





「やっぱり、年下やな♪」





「年下に抱っこされてるくせに」





「///」





「勝った!あ、出口!」







やっと出れた






「もう下ろして?」





「嫌だ」






「いけず」





「うっそー、はい」





「ありがとう」







ジェットコースター苦手なんに
お化け屋敷得意なんやな




変な人
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ