ヤンキーROCK(夢小説)

□珠理奈と松井先生
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珠理奈side


いつまで、私は自分の人生から逃げるんだろう


情けない




妹の方を撰んだ




私は、必要ない




いても意味ない





要らない存在?




邪魔な存在?






私が居なくなっても誰も悲しまない




なら、いっそのこと死んでしまおう





「松井さん?」




カッターナイフを手首に当てた瞬間呼び止められた





そこには、色白で瞳が大きくて
細身で理科の授業があったのか 白衣を着ている人の姿があった



誰だっけ?

松井先生だっけ?





「授業サボって何してるの?」




「見ての通り」




「リストカット?」




「そう」




一瞬沈黙になる



「話変わるけど、何で授業来ないの?」




「えっ?」



さっきまでの話との代わり具合が違いすぎる





「え、いや、何でかなと思ったからさ」



「うーん、つまんないから?
あと、勉強しても意味なくなったから」




「意味がない?何で?」



「私は、要らない存在だから」





松井先生になら話せる様な気がした





「私が一生懸命勉強したのは、親父の仕事を継ぐためだった
だけど私の努力は、水の泡
妹が親父に選ばれた
私は、家族の邪魔者
私のご飯も作ってくれない
私の部屋もない
私の居場所も無い
誰も私を必要としていない
だから私は要らない存在.....っ」




突然、松井先生が抱き締めてきた



「要らない存在なんかじゃない!」




松井先生は声を張り上げて言った





「えっ?」





私は要らない存在じゃない?




私は必要な存在?



「居場所が無いなら、私が松井さんの居場所をつくる....だから...
だから....だから....」




松井先生は、私のために涙を流しながら



「何で?」




「えっ?」




「何で、私のためにそこまでするの?」





「私、ずっと松井さんが授業来ないから気になってて
学校で見かける事はあったけど
いつも、無理して自分をつくってた。私、見てられなかったの」





私の事を心配してくれた




「ありがとう....」





「もう、無理しないで泣いてもいんだよ」




松井先生の言葉で今までこらえてきたものが一気に溢れた





「...本当は...っずっと...苦しくてっ..グスッ」





「私が、松井さんの居場所になるから、心配しないで」





「...松井...先生」




何故だろう何故私は、話せたのだろう?



私は、松井先生に包まれながら心の底から泣いた
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