adventure record 〜ocean〜
□ギルド入門
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アクアが目を輝かせて言う。
「もしかしたら、秘宝が眠る場所への入ぐ…」
「入口じゃ無いと思う!少なくとも!」
とマジ返ししたら、
「冗談だって…あはは…」
と…。
思わずムスッとしてしまう。あぁ、あたしって顏に出やすいのかな?
でもさ、とアクアは続ける。
「ホムラがそれを着けているってことは、ホムラ自身に関わる何かの鍵じゃないかな?だって、そんな模様見たこと無いもん」
「………。」
それもそうだ。自分が着けているのだから、自分の何かに関わっているのかもしれない。
「こういうのも、探検していけば分かるかな…?」
いつの間にか言葉が出ていた。
この時、あたしは一体どんな顔をしていたのだろう?きっと寂しい顔をしていたと思う。
アクアはあたしの表情を見て、つっかえながらも、励ますように言った。
「だっ、大丈夫だよっ!きっと、色々わかるようになりゅ…!……あ…」
ああ。肝心なところで噛んじゃったよ…。
「そっそんな呆れた顔で見ないで…!僕のガラスの心にヒビが…!」
もう半泣きの状態が…
…笑える。
「……っ、ガラスの心…!ガラスの心だって……!」
クスクスと笑ってしまう。
「えっ?そこ?ツボっちゃうとこそこ!?」
あわてているアクアも笑えてしまう。でもここで立ち止まっている訳にもいかない。手に持っていたスカーフを再び首に巻き、仕切り直した。
「さぁ、そろそろ行こうか」
若干クスクスと笑いながら。
「もうっ!」
今度こそギルドに入ろうと、アクアが不思議な穴の上に乗ったその時…