<暖かい太陽>
□貴方に差し出した手は
1ページ/2ページ
私はこの世で一番
走ってると思う
正直疲れて喉も乾いて
お腹が痛くて足が痺れて、
でも私は………
『はっ!!』
大輝君!!
大輝君は横断歩道を渡っていた
『大輝君!!』
「っ…」
大輝君は一瞬私を見て
また渡りだした
私は人混みを掻き分けながら
走った
『もう人、怖くないよ!!』
大輝君が
あの日私を救ってくれたから
大輝君がボールをくれたから
大輝君が笑ってくれたから
だから私が今度は助ける番だ。
『待って!大輝君!!』
大輝君が
横断歩道を渡り終えちゃう!
間に合え!!
私は夢中で走った
-