BLEACH*story
□いずれ離れゆく存在
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自室に帰り、一息吐く。
「…………」
心の中では、薄々気づいていたつもりでいた。
最近になって、ルキアと恋次の距離が近くなったのように、私は感じていた。
普通の人だったら、いつものことだろう──と解釈するだろう。
だが確実に──あの二人の距離は縮まっていた。
特別な関係へと──変化していたのだ…。
「……ルキア…」
いつかはこうなる──いつかルキアは私の元を去る──それは重々承知していたはずだったのに──
「兄様、いらっしゃいますか?」
「──!?」
背後の戸からルキアの声がした。
私は平然を装い、声をあげた。
「入っていいぞ…」
「失礼します」
ルキアは行儀よく、私の自室に足を踏み入れた。
*