BLEACH*story
□いずれ離れゆく存在
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いつかは離れていく存在だということは、重々わかっていたつもりだった。
いつかは私の元を離れ、遠くへ行ってしまうことは、わかっていたつもりだった。
だが──いざそれを思い知らされると、こんなにも苦痛になるなんて…
私はそれを初めて知ったのだった。
「………!」
隊長の群議を終え、六番隊舎に帰っているたゅう──道の遠くにルキアの姿を見つけた。
「──ルキア…」
私は独り言のようにルキアの名を呼んだ。
だがもちろん──その声はルキアには届かない。
『仕方ない。部屋に戻るか…』
そう思い、ルキアの後を追うように私は角を曲がった──と…そこには──
口づけを交わしている、ルキアと恋次の姿があった。
私は思わず──来た道に身を隠していた。
そしてそっと…ルキアと恋次のいる廊下に目を向けた。
ルキアは背伸びをし、一生懸命に恋次の口付けに応えていた。
「──///」
それを見ているのが耐えられなくなり、私は別の道から自分の部屋に向かったのだった。
*