BLEACH*story
□たった一つのfull moon *乱菊story*
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中にいるのかもしれない──
私はそう思い、扉に手をかけた。
「失礼します。隊長」
私は声をあげ、隊長の部屋に入った。
「……隊長…」
そこには机に突っ伏して、小さな寝息をたてている隊長がいた。
「もう!隊長、寝てないで仕事してくださいよ〜!人に言えませんよっ」
そう言って私は隊長を起こそうとした──が、肩に触れかけた手は、寸前で止まった。
「さ──か…」
「……!?」
「くさ…か…///」
「隊…長…」
目の前で眠る隊長は、苦しそうに声をあげていた。
さっき聞こえた声は、やはり隊長の声だったのだ。
隊長は苦しそうに表情を歪め「くさか」という声をあげていた。
私はそんな隊長を見ているのが苦しくなって、声をあげていた。
「…隊長…隊長!」
「ぅ──ハァ…ハァ…まつも、と…?」
目を微かに開けた隊長は、目覚めてもその表情は苦しそうだった。
*