ヒカルの碁*story
□二人きりの教室
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「塔矢塔矢!早速打とうぜ!」
鞄を投げ捨て、僕の前に勢いよく座った進藤を僕はじっと見つめた。
「〜♪〜♪♪〜」
本当に楽しそうに鼻歌を口ずさむ進藤。
「おい塔矢。早く準備しろよ」
彼は急かすように僕に声をかける。
「進藤、こっち向いて」
「え?どうした──ンッ///」
碁石を手にする進藤を呼び──僕は彼に触れた。
暖かくて、柔らかい唇に、そっと自分の唇も重ねた。
舌も絡ませれば、互いの口から嫌らしい音が洩れ、糸を引いた。
「…と、ぉや///」
口を離して見てみれば──進藤の顔は真っ赤だった。
「びっくりした?」
聞けば、彼は真っ赤に染まっていた顔をより一層赤く染めて声をあげた。
「あ、当たり前だろ///いきなりすぎるんだよ///」
「あ、ならキスしていい?って聞いた方がよかったかな?」
「──っ///あのなぁ///」
進藤は素直で、正直者だから、僕の言葉にいつも簡単に騙されてしまう。
別に遊んでるわけじゃないんだけど。(笑)
実際、その後の進藤の反応を僕は楽しんでいるのかもしれない。
*