BLEACH*story

□たった一つのfull moon *日番谷story*
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「草冠ー!」





あのときの出来事が、今でも思い出される。





舞い散る赤い血。





俺の目の前で、四方八方から刀で刺されていく草冠。





苦しみに顔を歪めながらも、草冠は俺に叫ぶかのように

「氷輪丸は…俺のものだ…」

と声をあげていた。





悔いても悔いても悔やみきれない。





いつまでも、草冠と共に歩んでいけると思っていたのに…。





あの頃の日常は──いとも簡単に壊れてしまった。





「とうし…ろう…///」

「くさかぁーー!!!」





俺の名を呼ぶ声が、辺りに響きわたった。






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