銀魂*story
□甘さの共有
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「…………」
バレンタインデーが迫ったある日。
俺は柄にもなく考え事に浸っていた。
「……んー……」
それはもちろん、バレンタインデーのこと。
「──うー」
いくら考えても結論は出ない。
「……んぅ〜」
新八や神楽は、普段真面目に考え事をしない銀さんが気持ち悪い──と口にして姿を消した。
っても──
「どうすればいいかわからねぇのは仕方ねぇだろー!!!!!」
腹の底から声をだし、ハァハァと息を荒くつく。
「桂も男。俺も男だ。
だが桂は女っぽいと言ったら女っぽい。
かといって今は逆チョコならぬものが流行ってるからな」
俺が悩んでいるのはこうだ。
バレンタインデーは女から男にチョコレートをあげる日だ。
だが、俺と桂は男同士。
俺は桂にあげるべきか否か、迷っていたわけだ。
*