銀魂*story
□闇夜に響く声
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『×月×日。二十一時に××橋で待つ』
自分でもよくわからなかった。
何故、あんなことを書いた文を、アイツに──高杉に送ったのか…。
ただ──これ以上、耐えられなかった。
高杉と刃を交えるのが…。
高杉を敵として見るのが…。
「エリザベス、今日はここで留守番してくれるか?」
俺の問いかけに、エリザベスはただ頷き、俺を静かに見送った。
笠を深々と被り、一歩一歩、約束した場所へと進んでいく。
その一歩が──妙に重く感じられた。
高杉はきっと来ない…。行くだけ無駄というもの…。
だが、ほんの少しだけ──来るのではないか…?と期待している自分が心の中にいた。
もしかしたら──来てくれるのではないかと思う自分が…。
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