銀魂*story

□今はもう昔の話
1ページ/3ページ






「獣なら飼ってるぜ…?」





不覚だった。





過去に背を向け、逃げたアイツは…俺の予想を壊した。





刀をその身で受け、背中越しに淡々と言葉を紡ぐ銀時。





アイツはまだ…心の内に大きな獣を飼っていた。





アイツは──何ら昔と変わっちゃいなかった…。













「…………」





船の上。



風に吹かれながら煙管を吸う。





今はまだ冷たい風が、頬を掠める。





「銀時……」





ふと、奴の名前が口をついてでる。





『高杉…』





俺の名を呼ぶ、銀時の声が胸の中に──心の中に強く響き渡る。





最初から──わかっていたことだろ…?





銀時と俺の未来が──違っていたことなんてよ…。







*
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ