幼なじみに恋をしました
□もう恋は始まっていた
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「香乃ちゃんは
大きくなったら何になるんかの?」
幼い頃。
銀髪の幼馴染に聞かれて
小さな私は考えた。
少し考えてから
私は幼馴染を見る。
銀髪の彼の薄茶色の目は
興味津々に私を見つめていた。
「お嫁さん!」
「・・・誰の?」
幼馴染が
少しばかり不機嫌そうに問いかけた。
「えっと・・・」
「決まっとらんなら
俺のお嫁さんになりんしゃい」
不機嫌だった幼馴染が
にっこり笑ってくれたのが嬉しくて。
私は意味も分からないまま
こくりと頷いた。
1.もう恋は始まっていた