短編 T
□運命の人
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運命の人は
香乃がいい。
『運命の人』
季節は冬。
昼休みの図書室は、
外からの風を遮断出来るうえに
大きな窓から差し込む日差しが暖かい。
冬の間、俺がよく入り浸る
お気に入りの場所じゃった。
図書室に入り浸っとる俺じゃったが、
本を読みに来とるわけじゃなかった。
入口から少し離れた場所にある、窓のそばの閲覧椅子。
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