短編 U

□君が呼ぶから
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ある日

丸井に言われたとよ。





「名前で呼んでくれって

 言わねぇの?」

「誰に?」

「小林に決まってんだろぃ」





どうやら

香乃がいつまで経っても

俺を苗字呼びしとるんが

気になるらしい。





「だってよぉ、

 今までのお前の彼女は皆

 付き合ってるときは

 名前呼びだったじゃん」





確かに。

今までの彼女は

付き合いだした途端に

俺を『雅治』と呼んどったが。




 
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