短編 T
□転寝彼氏にご注意を
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──…俺の寝顔見ても、楽しくなかよ?
少し恥ずかしそうに笑って、
骨ばった長い指で
くしゃくしゃと髪を掻き回すように撫でてくれた。
今は起きることなく、ニオくんは夢の中。
感じるのは淋しさよりも、喜び。
眠りの浅いニオくんが安心して寝ていられるほど、
ニオくんは私が側にいることを認めてくれている。
「ありがとう」
普段は言えないけど、
今なら言えそうだった。
私と出会ってくれて。
そして見付けてくれて。
選んでくれて。
ありがとう。
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