小説
□お姫様と王子様なんて素敵な関係
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「お前って本当変態だよな」
「そんな僕も好きでしょ?」
「ばっ、馬鹿じゃねーの!?」
「(図星か…)」
お姫様と王子様なんて素敵な関係
「るんるんっ♪ねえねえ、今日はどっちがいいと思う?ってかどっちがいい?」
「そんなノリで言うことじゃないと思うぞ。」
「そっか…やっぱ、ナース服だよねー。猫耳は昨日やったし、ブルマは嫌なんでしょ?」
「そもそもブルマだけでなく全部やだ。」
「今セーラー服の気分じゃないしなあ。だったら、僕は学ランになるじゃん?僕、学ラン嫌いなんだよねえ〜」
「おい。聞いてんのか。」
「本当はビキニもあるんだけど。ねえ?ビキニとナース服(女性用下着付き)、どっちがいい?」
「」
ちなみに、この会話は夜の営みの前にしている。えーっと、何だっけ?今日はさらに凄いのじゃなかったか?
いつも、するこの会話。付き合ったばかりはこんなこと予想もしてなかった。まさか、白馬の王子様みたいなお前がこんな変態趣味持ってたとはな。
「え?どっちの服のプレイも好きすぎて選べないって?うーん、それは困ったねえ〜」
「おい。んなこと言ってな」
「じゃー、今日はナース服でいっか!ビキニは明日ね!」
「聞けよ馬鹿!着ねえって!」
「じゃー、はい!これナース服と下着どっちも入ってるからね!」
「ちょっ」
「何突っ立ってんの!ほら!早く着替えてきて!」
「おい!」
そう言って部屋に押し込まれ、何がよく分からないままドアが閉まる音を背中で聞いた。
まじで勘弁してくれよ。どうすんだよ、これ。
でも、まずこれを着ないとあいつは怒るだろう。それで一週間営み禁止をくらう。というか、これを着ないとしてくれないんだけどな。
…って、俺が凄くヤりたいみたいじゃんか!!きも!!
「はあ…」
とりあえず、着ることにした。このまま突っ立ってんのもなんだしな。
「おい」
「ん?あ!着替えれたあ?」
「…おう。期待すんなよ。」
恐る恐るドアを開けて前に出る。駄目だって、ナース服は。絶対見た目エグいよ、これ。
コスプレは慣れていたが(おかげさまでこんな奴と付き合っているからな)、なんだかんだ言って女装するのは初めてで、どんな反応をされるのか怖かったためずっと俯いてた。
…あれ?
「おい。どうし…」
突然だった。
返事がないため、どうしたんだと言おうと顔をあげると肩をグイッと掴まれドサッという音と背中に柔らかいソファーの感触。
「…っおい!なにすっ」
「ちょっと黙って」
「はあ!?なっ…んんっ」
途中でキスされ、無理矢理口を紡がざるをえなくなる。開けてると、容赦なく舌が入ってくるからだ。でも、実はこの無理矢理感が好きだったりするのは内緒。
「…っはあ」
加減しろよばか、という目で相手に訴える。が、ゴキブリ並の生命力を持つ変態がそんなことでへこたれるわけない。
「ねえ、知ってる?」
「…なにがだよ」
「その顔、」
ここまで言うと、俺のおでこにキスをして耳元で囁いた。
「そそるんだよね」
ぶわわっと自分の顔が火照っていくのが分かった。
━━━
ちゃんちゃん。
と、いうことで初めての作品がこんなので申し訳ないです、はい。