HP短編


□愛のいちばん奥にあるもの
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「‶それは自分を与えることである″」



-------エディット・シュタイン・・・・。



「そんな事言われても肝心の貰ってくれる相手があれじゃあね・・・」



読んでいた本を閉じ、テーブルの上に置いてから、今日何度目か知れない溜め息をついた。
視線の先には、だらしなくソファで寝ころぶ一人の男の姿。
いつもの青白い顔とは相対的に、今日の彼の顔は赤く染まっていた。
その表情はとても気持ちよさそうだ。



「ハリーもロンも、もう少し加減してくれたって良いのに・・・。いくら誕生日だからって、これじゃもう何も出来ないじゃない」



-------折角今日は二人でゆっくりできると思ったのに・・・。



そう、今日は彼の、ドラコ・マルフォイの誕生日なのだ。
元ホグワーツ魔法学校のスリザリン生で、純血の由緒正しい名家のお坊ちゃまであったドラコ・マルフォイの。



                                                                     
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