HP短編


□日常〜非日常〜
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その姿に思わず見惚れたのは誰にも言わないでおく。




いつも通り食事を食べて授業を受けて廊下で出くわした獅子寮の奴等と対峙して、そしていつも通りあの“穢れた血”を「穢れた血」と罵った。

・・・・・そこまではいつもと全く同じだった。

英雄ぶった傷物と貧乏赤毛の六男坊があの“穢れた血”を後ろに庇って杖を出してきた。
“穢れた血”がそれを(言われたことなど気にしていないかのように)呆れて止めようとする。
その様子がどうにも腹が立って・・・・



「“穢れた血”ともなると貧乏なやつにしか手が出せないか。良いんじゃないか?君らは何処から見てもお似合いだよ。あぁ、これで純血の血がまた穢れると思うと少し残念だがね」

「なっ!!!」



得意そうに口元を緩めて言ってやった。
“穢れた血”の反応が気になった。
真っ赤になって今にでも「アバタケタブラ」を使って来そうな傷物と赤毛から視線をずらして見てみた。
どうせまたあの生意気な目で「貴方なんかには関係ないでしょ。ほっといて」とか言うのだろうと思っていた。
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