Book〜長編〜
□たった一つだけ
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ある1人の生徒が社会科準備室に足を運んでる。
「先生、ことあるごとに呼ばないで」
名前は久遠奏多。高校2年生。
「いいじゃん。奏多は恋人なんだから」
教師の名前は八神拓弥 社会科教師である。
「学校では仲が良くない設定なんだから気安く呼ぶな」
奏多は所謂不良である。
「あのな……そろそろ真面目に授業受けてくれないか?他の先生たちも困ってるんだよ」
「……別に成績はキープしているんだからいいだろ」
そう、奏多はまともに授業受けていないが成績はトップクラスなのだ。
「それにさ」
拓弥は奏多のソバに行き抱きしめ
「俺はお前が心配なんだよ」
「心配……?」
抱き締められてる奏多は上目遣いで拓弥を見る。
「お前みたいな奴は周りから僻みの対象だぞ」
「別に、そんなの関係ないね」
そう言いながら拓弥から離れドアに向かっていく。
「おい……!」
「今日は帰る」
教室から出ようとして
「だけど……夜家に行くから早く仕事終わらせろ」
顔を赤くして逃げるように立ち去る。
「アイツ……本当に可愛い奴」
例の如く早く終わらせ家に帰った。
続く