誠凛TIMES

□私のお気に入り
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「あー、疲れたぁ」

千晶は家に帰るなり自室のベッドに倒れ込んだ。

「ふとんしあわせー」

本日の勧誘の結果、新入生2名が入部届を提出してくれた。

しばらく布団の柔らかさを堪能したあと、むくりと起きる。デスクへ向かい、ノートパソコンの電源に手をのばした。
起動している間に部屋着であるパーカーとジャージに着替え、制服をハンガーに掛ける。

立ち上がったパソコンのマウスを動かし、千晶はあるフォルダを選択した。

「…やっぱりかっこいいなぁ」

フォルダの中身は取材で撮影したバスケの画像だ。ただし被写体は、想い人である日向順平のみなのだが…。
取材で撮影した数多くの画像から、お気に入りのものだけピックアップし、ほぼ毎日帰宅後に眺めている。

「本当に頑張ってるなぁ、日向。私も頑張らなくちゃ」

マウスをカチカチとクリックしながら呟く。

出会ってから、もう1年か。

眼を閉じると今でも脳裏に浮かんでくる。


彼の、色んなところを知って、好き、になったんだ。
 

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