うみのおさなご(内容)

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ルフィたちと別れてから三つ目の島、夜になると昼間とは違う顔をもつその島のにぎわいを見せる酒場。
そこでエースはようやく黒ひげの居場所の確かな情報を手に入れた。
ほんの数日前に黒ひげはこの島でバナロ島という島へのエターナルポースを手に入れたとのこと。
バナロ島はストライカーを全力で走らせれば二日もかからずに着く距離にある。
奴の目的は分からないが、ここで追いつけなければ情報が途切れてまた振り出しに戻ってしまう。




「なんじゃ、この情報じゃ気に食わんかったかのう」



隣から聞こえた年よりじみたしゃべり方をする情報屋になんでもないと答え、その前に数枚のコインを置いて店を後にしようとすると、情報屋が再び口を開いた。



「そういえば・・・」











ゆっくりとホテルの部屋のドアをあければ奥のベッドで規則正しく寝息をたてるリンの姿が目に入る。
行先は決まった、そこで黒ひげとの決着をつける。




ただ・・・






最後の情報屋の言葉が頭から離れない。




「そういえば、黒ひげは厄介な実を食べたようじゃの。火拳のエース、いくらお主でもあいつを押さえつけるのは至難の業じゃろうな」





どういうことだと振り向いた時にはもうその情報屋の姿はなかった。
それが本当かどうかはわからないが、これまでの黒ひげの行動を見れば嫌でも信憑性が増してしまう。
最悪の事態、今まで考えなかったわけではない。


「…」





翌日、誰もいない港から夜明けとともに一隻のストライカーが朝霧の中に消えていった。
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