うみのおさなご(内容)
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扉が消えた途端また一段と身体にかかる負担が増える。
「ん〜?海の子はどこに行ったのかな〜?」
後ろから聞こえた間延びした声に振り返るとそこには傷ひとつない黄ザルが立っていた。
あれだけの火に包まれても無傷でぴんぴんしているその姿にもうため息しか出てこない(服でさえ傷一つないとかおかしいだろ)
「さすがに、無傷だとへこむな」
「わしは光だからねぇ〜前のように覇気でもまとってなきゃ効かないよぉ〜」
「忠告感謝するよ」
どうやら私は前回戦った時に覇気を使っていたらしい。
そういえば直接攻撃は黄ザルにも青キジにも通じていた。
「で、あの子をどこに隠したんだ〜い?正直に言わないと怒るよ〜?」
そう言いながらもすでにその手には光でできた剣が握られている。
大人しく引いてくれるきはなさそうだ。
「さぁ?そんなこと私が言うとでも?」
「それじゃ〜身体に直接聞くしかないね〜」
幾度ものぶつかり合いで辺りを土煙が覆う。
途中から青キジも参戦してきたがそんなことを気にする余裕はなかった。
身体がどんどん重たくなっていく。
もう何を殴っているのかもわからない。
黄ザルの光攻撃が体を貫き、青キジの氷が腕に突き刺さる。
それでも止まることは許されない。
そして
その激しいぶつかり合いの音が止んだ時、そこに立っていたのは・・・