うみのおさなご(内容)

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パシッ



ダンッ



キィンッ






「(むさくるしーねー…)」


「あ!!エースだ!!」




朝食後、何もすることがなく暇だとぶらぶらしていたらエースから甲板に行けばおもしろいものが見れるぜと言われた。
せっかくだし、と甲板へ足を運ぶとそこでは男たちが拳や刀などを振り回していた。
甲板のあちらこちらではいくつかの人垣ができその中心では数人の男たちが組み手をしているらしい。
リンの声に指さす方を見てみるとまさにエースが3人の男たちを相手に組み手をしている真っ最中。
大柄な男3人をものともせずに倒すエースに周りからも歓声が飛ぶ。



「エース強いねー」


「おにいちゃんも強いよ!」


「ありがと」


「ほんとだよ!!」




膝の上に乗せたリンを撫でながら軽く返事をする晴が気に食わなかったのかちょっとムキになるリンに晴が苦笑を浮かべた。




「それならにーちゃんもやってみたらどうだ」


「は?」




突然あらわれたのは4番隊隊長サッチ。
その手には2本の剣が握られていた。




「氷の龍使いだっけか?どうだ手合せしてみねーか」


「…手合せですか」




正直ありがたい。

まだ自分がどれくらいこの能力を使いこなせるかわかっていない今、この人たちの胸を借りて自分の能力を図っておきたい。




「サッチ隊長とおにいちゃんが戦うの?」


「残念ながらお前の相手をしてみたいって張り切ってるやつがいるんでな。あ、あと俺のことはサッチって呼んでくれよ、な!」


「うん!!」


「そうですね、お願いしても大丈夫ですか?」


「おー!よっしゃお前ら場所開けろー!にーちゃんがやるってよ!!」
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