うみのおさなご(内容)

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そしてその頃晴はというと、町というには小さいが十数件の家が立ち並ぶ場所にいた。



青キジの目をくらましたのはよかった。

巨大な氷の彫刻同士がぶつかり合った瞬間、とっさにその場を離れ、近くの林の中へと身を隠した。


しばらく息を殺しながら青キジの様子をうかがっていたが、こちらに気が付く気配もなく、そのままその場を去ったので、ほっと胸をなでおろした。




そのまま誰にも見つからないように、と隠れながら移動してたどり着いたのがこの広場を見渡すことのできる屋根の上。
どうして、こんなところにいるのかと言えば、答えは簡単。





島中に海兵がうようよいるからです。





とりあえず、海兵たちが集まっているこの広場にいたら何かしらわかるんじゃないかと思い、ここに身を隠すことにした。

氷輪丸については移動中(剃をやったらできたんだなこれが)まるで自分が役目を終えたことを悟ったかのように小さな粒子となって消え去った。

本当はほかのものも試したかったのだけど、その粒子が消えた途端、ずんと体が重たくなった。

つまり、何か能力を使う場合、体の中の何かが同時に失われるのだと仮定した。
そしてここはやはりワンピースの世界で間違いないらしい。





死んじゃってトリップとか王道というか、なんというか。


まぁ、それは後々考えるとしてだ、今自分が置かれている状況を考えてみた。





どうやら、この島は今海軍に包囲されていて、その海軍は“海の子”って呼ばれる子供を探しているらしく、しかもなぜか関係者に私が含まれている。
と、これはたぶんさっきの青キジのせい。
でもその子は行方不明で現在捜索中。
つまり状況的にはあまりよろしくないということだ。

このまま飛んで別の島に逃げたいけども、遠くに見えるずらりと並んだ軍艦に冷や汗たらり。


なんとか隙を見つけて海を渡ろう。
そう考えると、海を渡れて途中海軍と接触しても大丈夫な能力といったら…


「(えーっと…たしか…)ダークブーツ、発動」
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