☆夢小説☆
□ここは……?
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なにも見えない、真っ白な視界の中…
ひとつの淡い、蒼い光が目の前に優しく差し込んだ。
誰かが手を差し伸べている…
「貴方は…だれ…?」
芽生は差し伸べられた
手を握る。
《ぎゅっ…》
お日様みたいに暖かくて…
自分の手をすっぽりと包みこむ大きな手。
握っている相手は…光が強く、
よく見えない…が…これだけは
わかったような気がする。
(握っている手は大きくて…力は強い…
これは…男の人の手なの…?)
もう一度、相手を見ると………
やはり顔は見えない…が、
表情だけはなんとかわかった。
芽生を真っ直ぐ見つめ、
ふっ…と優しく微笑んだ。
ドキッ…///
私は相手の顔も見えないままその
微笑みに何かの《感情》を抱いた。
「あっ…あのっ!!」
とっさに相手に話しかけようとしたとたん
また、すうぅぅ…っと意識が薄れていくのを感じた。
それに気づいた相手は、手をゆっくりと
解いて、蒼い光のなかへと戻ろうとする。
「まっ…て…待って…よ…」
(せめて…声、名前だけでも聞きたかったな。)
グラッ……
「……っ……またか……」
芽生は強い目眩の後、意識を手放した。