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□キョウチクトウ
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「ところで君はどうやってここまで来たんだい?」
 ベータの隣でまるで彼氏のように振舞っているガンマが問う。
「私、普段運動不足にならないように運動していたんです!それが役に立ったみたいで…」
「つまりあの山から駆けてきたのかい?」
「そういうことです!」
「よくもそんなことを…ねぇ?」
 ガンマは顎に手を添えてベータを見つめる。
「なんですか?」
「君のところは政府の機密警察を動かしているところだよ?あそこの力があれば君なんてすぐ捕まえることができるだろうに…」
「私の速さに追いつけなかったんですね!」
「それは違うと思うけど…」
「いいえ、そうなんです!」
 ベータは自信満々に鼻息を荒くして主張した。
「僕的には何かあるとしか考えられなっ…」
「あっ!」
 いきなりベータが声を上げた。
「ど、どうしたんだ!」
「この服可愛いです!!」
「はぁ、そういうことかい…」
 そこのお店にはふわふわしたものがたくさんあった。
「ガンマ!ここのお店がいいです!!」
「そうかい。じゃあ好きな服をとりあえず選んできなよ。コーディネートはそれからだよ」
「はい!!」
 ベータはたくさんの服の中へ消えていった。

――― 数分後

「ガンマ!こっちです!!」
「何かいいのが見つかったのかい?」
 ガンマは声のするほうに歩いて行った。
「これです!!」
 ベータが見せたのは、左半分がピンクのフリルや白のシフォンワンピースの可愛らしいのに対して右半分が黒や灰色、紫などのパンク系のドレスだった。
「これがいいです!!」
「随分と奇抜な…」
「そうですか?」
「分かった。これでコーディネートするよ」
「はい!」
 ガンマのコーディネートはそんなに遅いものではなかった。ガンマは慣れた手つきでそれとあうものを取り入れていく。
「じゃあ試着してきなよ」
「はい!」
 ベータは試着室に駆けていった。
「まああんな奇抜な服でもベータ程の美人だったら着こなせるだろうけど」
「ガンマーっ!」
「なんだい今度は」
「後ろのチャックに手が届きませんのーっ!」
「はぁ…どれどれ」
 ベータは試着室のカーテンを開けてガンマに背を向けた。
「お願いします」
「うーんと…?」
 ガンマはチャックを閉めていく。
「・・・。」
 透き通るような肌、ホイップクリームも驚くなめらかな肌。これほどの肌は見た事無いとベータの背中を見つめるガンマ。
「閉まりました?」
「あぁ、うん」
「どうですかー?」
 ベータは一周くるりと回ってみせてから、にこっと笑った。
「いいと思うよ。流石僕のセンス」
「はい!ガンマのおかげでもっと良くなりました!!」
「では会計を済ませようか」
「あ、お財布お財布」
「いいよ。僕が出すから」
「え?い、いいんですか?」
「その代わり…」
「その代わり?」

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