とらドラ!

□第2話「竜児と大河」
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爽やかな朝。


「…」


その割に不機嫌な顔をして歩いているのは桜木朱羽。


そんな朱羽の横を歩いているのは無表情な秋山玄司。


実は朝、珍しく二人とも朝に余裕があったため逢坂大河の部屋へ行ったのだ。


しかし、合い鍵を使い部屋に入ったらもぬけの殻だったのだ。


先に学校へ行ったのかと思ったのだが、一応電話してみると、なんと大河は隣のアパートに住む親友の部屋で朝ご飯を食べているという。


その後、仕方なく二人で登校。



「なんかさ、一言俺らに何か言って欲しかったよな。」

不機嫌な顔から少し寂しそうな顔へ変わる朱羽。



「…結局昨日は高須が大河の部屋を掃除したらしい。」

朱羽の言葉に対してなのか何処かずれてる返答をする玄司。



どうやら1年の頃から大河の支えになっていた二人からすると複雑な心境らしい。



「でもまあ、大河の応援は多い方が良いんじゃねーか?」

高須は良い奴だし。と付け加える玄司。



「…まっ良いけどさ。」

現実を受け入れようと無理矢理納得する朱羽。



あっ、俺ちょっとコンビニ寄りたい。

そう言ってコンビニへ向かう朱羽。


「ったく…少しは自炊を心がけろよな…。」

毎日自分の弁当は自分で作っている玄司は、コンビニ生活の朱羽に呆れていた。



そういや、時間があるときは大河と朱羽の弁当作ってたけど、もう高須がいるからいいのかな。

と一人思いながら朱羽の後を追うのであった。
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