学園アリス
□06
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あたしがそう言い終わると、ピ――――――っと音が鳴り響いた。
『っハァ……はっ……』
「やっぱり、ね……」
『……!
(気づかれた……?いや、まだそう確証できるモノはまだ……)』
悶々と頭で考えてると、
「まさか僕らの記憶をいじるとはなぁ……。
ね?愛美?」
『!!……どうしたんですか、いきなり。
あたしが先生の記憶いじってどうするんですか』
ヤバいヤバいヤバいヤバい。
ヤバい以外何も考えれない。
どうして、アリスが解けてるの………?
今、先輩からはあたしのアリスが感じ取れない……。
本当に、思い出してる………!
「ふぅーん、まだシラきり通すんだ……。
ふざけんのもいい加減にしろよ?」
『っ……』
口調があの頃に戻った……。
それは、逃がすことの許さないと語っている……。
『……せん、ぱい』
「(やっと認めたか…)
………何」
『あの……怒って「るに決まってんだろ。
お前に関すること全部忘れてたんだぞ。
…………心配かけんな、ばか」
そして反論する間もなく、あたしは杏樹先輩の腕の中にいた。
その中は、昔と変わることのない暖かさで……――――――。
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