D.Gray-man

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高くそびえ立つその怪しい建物の前に、僕―――セシル・エルウェスは立っていた。




僕の師匠であるクロスお手製のゴーレム…キャルを連れて。






相変わらずなデザインの門番を尻目にくぁ…と欠伸をする。





――――と、どこからか声が聞こえた。








《ちょっとちょっとー、そこの門番の検査受けてー》


『…………は?』








反論する隙もなく、門番はグオッと目をむき出しにして顔に近づいてきた。



するといきなり光を当てられる。








『(……あーもー、長期任務終えてこの扱い?
いい加減僕も怒るよ)』








イライライライラと小刻みに震えてると、ブザー音みたいなのがそこら中に響きわたった。








『は?「こいつアウトォォォオオ!!!」









そう高々と告げた門番に僕はブチっとキレた。




だって僕我慢したよね?


コムイだって僕のこと忘れてるし?


呪われてるのだってこの耳だけど?



しまいには僕のこと千年伯爵の仲間だとかほざくし。





僕がそんな事を頭の中で思ってると、フイに大きな殺気が一つ…否二つ近づいてきた。








『……ちょうどいい、相手してやる』








このイライラ発散しようと上を見上げると、そこには黒髪で長髪の男と白髪で僕くらいの男の子がいた。








「一匹で来るとはいー度胸じゃねぇか……モヤシみてぇだな」


「ちょ、僕と同じにしないでくださいよ!神田!」


「うるせぇ、大体何でてめぇまでいるんだよ」


「それを言うなら神田もです」


「チッ……おら、さっさと仕留めるぞ」








上でゴチャゴチャ言い争ってるのが終わったかと思うと、いきなり黒髪が斬りかかってきた。



僕はそれを腰に差していた刀でいなす。




それに驚いたのか黒髪…もといユウは大きく後ろに下がった。








「てめぇ……何モンだ」


「神田の攻撃を防ぐなんて…」








…………………もう半殺しけってーい




僕、本気で怒ったもんねー









『そこの白髪君はともかくさー



おいこら神田、』









そこで言葉を切ると、音もなく神田に斬りかかる。



ガキィン!と音が響いたかと思った瞬間に僕は拳を握りしめユウの鳩尾を力いっぱい殴った。








「っぐ………ガハッ!!」


「神田!?『はい次きみー』









吹っ飛んだユウを見ているその隙にまたもや刀で斬りかかる。



だけどそれは彼の左腕によって止められた。








『あれ、それイノセンス?』


「っ……!」


『ふーん、そーかそーか。
あんたか、クロスの弟子って』


「し、師匠を知ってるんですか!?」


『知ってるけど?…まあ教える前に、』















一回気い失っとけ、その言葉と共に刀の柄でユウ同様鳩尾を攻撃する。




白髪君はそれを防ぐことなく倒れた。























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