The philosopher's stone
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扉が開いて、中にいたのは一人の魔女。
その姿に思わず頬がゆるりと緩む。
「マクゴナガル教授、イッチ年生の皆さんです」
「ご苦労様、ハグリッド。
ここからは私が預かりましょう」
マクゴナガル教授、ううん、ミネルバの後に着いていく。
ホールの脇にある小さな空き部屋に私達を案内した。
生徒達は不安そうにキョロキョロとしながら互いに寄り添っていた。
「ホグワーツ入学おめでとう」
ミネルバはそう言って話し始めた。
私は知っているからつまんない。
その時トンッと誰かにあたり、謝ろうと振り向くとそれはハリーだった。
『あれ、ハリーごめん』
「……ううん、平気……」
その声色からして余程不安なんだろう。よく隣にいるロンも顔が真っ青だ。
あの双子と大違いだなと一人感心した後、ミネルバをちらっと見てまだ話しているのを確認し、ポケットに入れていた蛙チョコレートを食べた。
「ちょ、シアン!?何して……」
『え、だって暇なんだもん』
「だからって…バレたら怒られるよ……!?」
『いーのいーの、甘いものが食べたくなったんだから』
次々に蛙チョコレートをペリペリとめくりパクリと食べる。
しばらくそうしていると、視線を感じて蛙チョコレートから目線を変えると生徒全員とミネルバがこちらを見ていた。
「……何をしているのですか」
『え?あ、……ハハッ。
…………ごめんなさい』
ミネルバの顔が余りにも怖すぎたためすぐに謝った。
私の変わらない姿にミネルバは深く、それほもう海よりも深く溜め息を吐いた。
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