The philosopher's stone

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急にドアの開く音が聞こえ、その後にバタバタと足音が聞こえた。



するとすぐにミネルバ…マクゴナガル先生がトイレに飛び込んできた。そのすぐ後ろにセブ…スネイプ先生とクィレル先生。




クィレル先生はトロールを一目見た途端に弱々しい声を上げながら胸を押さえ座り込んでしまった。



……こんなに怖がりだったっけ?

そんな風に思いながらも、それから視線を外した。






「いったい全体あなた方はどういうつもりなんですか」







ミネルバ(もうミネルバでいいや)は、冷静な声色をするも、彼女は見るからに怒りに満ちていた。







「殺されなかったのは運が良かった。

寮にいるべきあなた方がどうしてここにいるんですか?」






セブルスは素早くハリーに視線を投げかける。



私はどうしようかな、と思っていると、







「マクゴナガル先生。聞いて下さい――――三人とも私を探しに来たんです」

「ミス・グレンジャー!」







ハーマイオニーはそろ、と小さく私の背中から出てきた。



そんな彼女の手は、少し…否、目に見える程に震えていた。






「私がトロールを探しに来たんです。

私……私、一人でやっつけられると思いました――――あの、本で読んでトロールについてはいろんなことを知っていたので」







スラスラと口を開くハーマイオニーに私は驚いて彼女を見つめる。



だって、ハーマイオニーがそんな嘘をつくとは思わなかった。





何よりも規則に厳しいハーマイオニーが…――――







そうこうしているうちに、話はどんどん進み、結局はハーマイオニー一人が規則を破ったことになってしまった。



そしてミネルバは、ハーマイオニーから五点減点、そして私とハリー、それからロンに五点ずつくれた。







「では、私はダンブルドア先生に報告しておきます。帰ってよろし「っあと、もう一つ…!」







ハーマイオニーがミネルバの台詞を遮り声を少し荒げた。


その様子に誰しもが驚く。だが次のハーマイオニーの言葉に、この場にいる全員がもっと驚いた。








「あのっ、シアンが…シアンが私をトロールから庇って、背中から血が出て止まらないんです!!」






その言葉に素早く動いたのはセブルス。



セブは私をグイッと引っ張って背中を少し強引に見た。





そしてトイレには、みんなの息をのむ声が響いた。








「ああ…ロイナール…あなたは何て事を……!」

『ぁ、や、見た目程痛くないんだよ!これ!
だからそんな心配するほどのことでもないか「我輩が医務室に連れて参ります」






セブがそう言うと、それにミネルバはうなずく。



セブは私を横抱きにしてトイレから早足で出た。

















――――




「……まったく、お前は何をやっているんだ」

『……ごめんってば、セブ』

「…あまり心配をかけるな」

『はーい』







最後の言葉にクスクス笑いながら答えると、セブもトゲトゲした雰囲気をなくした。



しばらくすると、ポッピーのいる医務室が見えてきた。


セブはそれに躊躇いもなくドアを開けてズカズカと中へ入った。







「まあまあまあスネイプ先生!今日はどうし……シアン!?」

「ポッピー、コイツを頼む。
背中の炎症と打撲がヒドい」

「っ……あなたって子は…本当にどうしようもない子ね!

ほら、早くこっちに来なさい!」

『いたっ、ポッピー痛い〜〜!』

「我慢なさい!」







私が痛い痛いと喚いている姿を見て、セブは薄く笑った。






そしてその日は一応治療も終わったけどポッピーの言いつけで一日医務室で寝ることになった。







気付いたらセブはいなくなってて、





ただサイドテーブルに一言、メモが置いてあった
















“無茶をするな”












それだけで、私の頬は緩んだんだ















その後、ハーマイオニーはロンとハリーと友達になったみたいで、




嬉しそうに三人で私のお見舞いに来てくれた。





私もその三人を見て、






また頬を緩めた















(平穏な毎日じゃないけど)(君たちといれば乗り越えられるって思ったんだ)
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