学園アリス
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あれからあたしは必要な物を取りに部屋まで戻り、それを異空間に閉まった。
もちろん、これもアリスを使った。
初校長に今から行ってくると伝え、あたしは初等部の寮を出た。
高等部の校門まで行くと、そこには既に殿内先輩と翼先輩がいた。
『もう居たんですか、お二人とも』
「おー、そーいう愛美もはぇーのな!」
「てかお前、そのまま行くのか!?」
殿内先輩があたしの格好を見て驚く。
何でそんなに驚くんだろ?
2人だっていつもの格好なのに…。
そんなあたしの疑問が分かったのか、殿内先輩は慌てたように言った。
「おま、高等部行くんだろ!?
なのに何でガキの背丈で行くんだよ!」
『……翼先輩もじゃないですか』
「俺はそこそこ背があるからいんだよ!
そんなんで高等部に行けるなんて『行けますよ』
翼先輩の言葉を遮る。
あたしのどこか余裕な姿に2人は目を丸くした。
『あたしは今までも高等部に入ったことがありますし。
それに、高等部校長にも呼ばれてます。
理由なんていくらでもあるから、あたしは堂々と行けるんですよ』
してやったり、な顔をしてみせると、2人は呆気に取られた後くつくつと笑った。
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