学園アリス

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まだフェロモンが効いているのか体に力が入っていない。








『ふ、ぅ……せん、ぱい……?』


「……その体質、何とかしろよ」









口調が前に戻ってしまう。
……コイツといたら本当調子狂うよ。









『むり、ですよ……大体、だれのせいでこーなったと……』









舌っ足らずに言う愛美に思わずキスしそうになるが、なんとか堪える。



愛美を抱いたまま舞台の方に戻ると、蜜柑ちゃんたちが寄ってきた。




……あんまコイツのこんなとこ見せたくないんだけどな。









「先生!?愛美どないしたんや!?」


「ナル……」









蜜柑ちゃんが慌てる中、蛍ちゃんは冷めた目で僕を見つめた。


いや、君たち誤解してるよ。
僕の事どれだけ信用してないのさ。









「おいナル、コイツどうしたんだ」


「棗君……いや、ちょっと疲れただけみたい」









絶対に“フェロモンに弱い”なんて言わない。


愛美の弱点をそう易々と教えるわけないでしょ。















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