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□Happy marriage
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Happy marriage 〜宣言編



「──なんだって?もう1度言ってくれ」

眉間に皺を寄せたアスランに、キラは先ほどと同じ言葉を繰り返した。

「え?だから──僕たち、結婚するんだ」

聞き間違いであってほしい。そんなアスランの願いはあっさり砕かれた。
そんな気持ちも知らず、「アスラン、耳遠くなったんじゃないかー?」などど、豪奢な執務机に肘をついたカガリが笑う。
その声すら頭を素通りしていった。

カガリの執務室のソファ。片方にアスラン、その反対側に座るのは先ほど爆弾発言をしたキラと──その恋人。

「めでたいことだよなー!」

ニコニコと満面の笑みの代表首長はおいといて──

「なんでお前はいつも唐突なんだっ!」

つい叱り口調になってしまうのは、昔のクセだろうか。

「唐突っていっても──こんなこと周りに予告してからプロポーズしないでしょ」

さも当然という風に、きょとんとした顔で答えるキラ。
言われてみれば一理ある。だが、俺が言いたいのは、そういうことではない。

でも、断られなくてよかった、なんて照れ笑いしてる場合か。


片やプラントの評議会議長、片や戦争を終結に導いた英雄で、オーブの首長代表の弟君。
世紀のビッグカップルが結婚なんて、それはもう非常に、非常に──


面倒くさいことになるに決まっているだろうが!


今後の怒涛のスケジュールを予想して、頭が痛くなるアスランを余所に、頭にお花畑があるような甘い雰囲気のカップルは、すばらしく空気を読まない。

「「アスラン」」

見事にハモってくれた。すでに息ぴったり。

「「これからもよろしく(ね)(お願いいたします)」」

アスラン・ザラ。
苦労人、決定の瞬間。


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