静臨*長編
□繋がり
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今日はプリンを3個買って臨也のマンションにきた。
2つは俺の分。もう1つは臨也と一緒に食べようと思って買ってきた。
合鍵を使って中に入ると臨也は仕事なのかまだ帰っていなかった。
臨也の部屋はいかにも臨也っぽく黒や白で統一されたシンプルな部屋だ。そしてリビングにある黒いソファーに腰をおろし、臨也が帰ってくるのを待った。
「……ちゃ…」
誰かが俺を呼んでいる…。
「シズちゃんってば!」
目をゆっくり開けると臨也が俺を覗き込んでいた。
あぁ、俺寝ちまったのか………
「なんで家にいるの…メールで今日は来ないでってしたのに」
「あ?携帯?」
携帯をポケットから出すと確かに臨也からメールがきていた。
そして疑問に思ったことを口に出した。
「なんで来ちゃだめなんだよ?」
一瞬臨也の動きが止まり、
「今日は仕事がたくさん入ってて忙しいから、しかも今日中じゃないとだめなのとかあるから。シズちゃんがいるとはかどらないでしょ?」
そうだ。臨也も暇ではないんだ。
その仕事をいつも省いて俺と一緒にいてくれることのは方が多い。
だからとりあえず納得した。でも何処か違和感を感じた。
「…分かった。じゃあ風呂貸してくれねぇか?入ったらすぐ帰るから」
「ん、いいよ」
返事を返すといそいそと仕事の資料が束に置いてあるデスクに向かった。
そしてひとつの疑問がまた浮かんだ。
いつもみたいにうざったらしくなく、口数もいつもと比べたら少ない。
変な感じがしたが俺も風呂場へと向かった。
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