愛イロ、キミ色

□ep.3
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「ですが、何事を段取りを踏まねば」



と言葉を続けるメフィストは座っていた場所から軽やかに飛び降り燐くんとオレの前に着地する



「貴方にはとりあえず塾に通っていただきます」


「塾っ!?」



『祓魔師になるために学ぶ場所。つまりは祓魔塾ってとこのこったな。』



塾と聞いて首を捻った燐くんに簡単な説明を入れる



「そうです。そこでまず祓魔訓練生(ペイジ)としてエクソシズムを学んでいただく」



「高等部の始業は明後日からですが塾は今日が初日です…案内しましょう」



くいっと腕を曲げて手招きしたあと、素早く燐くんとオレを指差し代わる代わる見てくる



「ただしあなた方に忠告です。」



「!」



「といっても、瑛志はわかってはいると思いますが…」



目で容易く自分が他の世界から来たと言いふらさないようにと伝えてきた
分かってるってそれでオレが危険な目に会うのは勘弁だしな


そう目配せするとメフィストは燐くんに向き直り話を続けた



「貴方がサタンの落胤であることは秘密です。尻尾は上手く隠しているようですが耳や歯や尻尾は誤魔化せても炎はシャレにならない…自制してください」



「………努力するよ」



「…結構です」



『まぁ頑張れよ、燐くん。』



燐くんの肩を叩いて励ますとおうっと元気のいい返事の後すぐに驚いた表情に変わる
で、滅茶苦茶に慌て始めた



「おっおおおまえ!い、今の…」



『は?』



「うぉい!!メフィスト!なんで瑛志がいるまえで秘密です。とか堂々としゃべってんだよ!」



「あぁ…彼なら心配無用ですよ、ねぇ瑛志」



『そうだな。』



「そう、なのか…?」



何をそんなに怯えてるんだ?
燐くんらしくもなく不安げに揺れる綺麗な蒼の瞳を真っ直ぐに見つめる、そしてメフィストに目で燐くんにオレのこと話すからと語りかけると、ため息を吐いていいでしょう…と言ってくれた
一応したにいる那智にも伝えておいたが、大丈夫じゃなーい?と適当な感じだ




『燐くん……』



「おう…?」



『オレはこの世界の人間じゃない…』



「?」



いきなり始まった話についていけないようすではてなマークが頭上に浮いているのが見えるようだ



『オレは物質界でも虚無界でもない場所からここに来たんだ…那智に見いられてな』



足元で丸くしているおいぬさまに目を向ける
まぁね〜と呑気な那智



『で、もといた世界で燐くんたちのことしってたから大丈夫だってこと……これがオレの秘密』



「………」



『というわけだから、燐くん』



誰にも言わないように…と指を立てて燐くんの口許に軽く置く



「お、おう…////」



『ん、分かればよし!』


「じ、じゃあ、瑛志も秘密…だからな」



ぷにっと唇に燐くんの人差し指があたる

仕返し……?子供みたいだなぁってあまだまだ子供か、とクスクス笑いながら頷く



「こら、そこいちゃついてないで行きますよ」



《そーだよ!二人でなにしてんのさ!》



「なっい、いっいちゃついてねーし!」



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