愛イロ、キミ色
□ep.1
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那智に説明を求めたところ今俺達がいるのは聖十字学園内にある那智の奉られている社らしい
『あー言われてみれば確かにそれっぽい感じするような………』
《でしょ?都会にあるのに案外自然が合っていいところなんだ〜。》
『だなぁ〜……』
ん?なんか大事なこと忘れてないか?
えーっと…那智が言うにはここは那智の社で、んでそれがあるのは聖、十字……
『聖十字学園!??』
《そだよ〜》
『そだよ〜じゃねぇだろ!はっ!?なんで!?聖十字って青エクの舞台じゃん!?え!?なんで!?どうなってんだよ!!』
暢気に返す那智に俺は完全パニック状態
まずは詳しく説明を所望シマス
《だから言ったでしょ?'ようこそぼくたちの世界へ♪'って。つまりご主人様はあの世界からこっちにトリップしたって訳☆ま、ぼくが連れてきたんだけどね〜》
『トリップ…俺が…』
どっかの物語でしか聞いたことのない単語に呆然となるしか無かった
つか、受け入れられっかっての!
『もしかしたら夢みてんのかもっ!』
バシンっ
『っでぇ!?』
後頭部に衝撃、なんだよハリセンかっ!?
そこまでしなくってもいいだろーが
『那智!!!……はい?』
「良かったですね夢じゃ無かったようですよ?」
『は?な、ななななな?!えっ嘘っ!?まじで!?』
「いやはや、これはまたからかいがいのある方ではないですか、ねぇ那智」
《ん、あぁ?ちょっとぼくの愛すべきご主人様になにしてくれてんのさ。》
なんか那智が黒い?じゃなくて!!
「ほほぉ…あの那智が気に入った人間。これは興味深い!!」
今目に写っているものが真実なのか正常に判断出来ない
いや、てゆうかしたくないけど…もう認めるしかない
このピンクを着飾ったいい年してるだろう男は
『メフィスト・フェレス!?又の名をヨハン・ファウスト五世!!聖十字学園理事長兼祓魔塾塾長でありながら騎士団の名誉騎士』
「おやおや、自己紹介の手間が省けてしまいましたね」
『はっ!!つい…』
《ご主人様天然?》
『では無い!』
仕方ないだろ!だって目の前に漫画の中でしかみたこと無かった人物が居るんだから!!
グダグタ那智といいあいしているとメフィストが話を遮って
「さて、那智。そろそろ説明お願い出来ますかな?」
《あーそだね。忘れてた》
説明ってなんだよ
こっちがして欲しいくらいだわ!
と思ったがメフィストから向けられる好奇の目に気付きいいよどむ
《こちらは、さっきも言ったようにぼくのご主人様、東雲瑛志。実はこの世界の住人じゃない、ご主人様の世界ではぼくたちの事が漫画として纏められて人々に読まれてるんだ》
「ほぉ、つまり漫画の中で東雲瑛志君は私の事を知っている、と」
《まぁそゆこと》
「ということは君は未来が分かる」
『未来って言うか話の概ねの流れは…』
「ふむ…」
なんだろう…メフィストがニヤニヤしてる。
新しい玩具見つけた子供みたいな、今からどうして遊ぼうかみたいな表情
嫌な予感しかしない
「なら、こうしましょう!」
ポンッと手を叩いてメフィストは一番のニヤニヤ顔を見せ付けてきた
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